岸和田東ロータリークラブ 国際ロータリークラブ第2640地区
2012〜2016年度RIテーマ
更新履歴
クラブ運営方針
行事予定
役員・委員会構成
委員会活動
会長の時間
例会より
制作:資料管理・OA委員会


〜会長の時間9月〜

 2016年 9月23日 第1936回 

垂井一様ようこそいらっしゃいました。当クラブの例会を楽しんでください。
一昨日、21日の「交通安全パレード」には6名の会員が参加してい
ただきました。小雨の中お疲れ様でした。
また坂本道子国際奉仕委員長、9月10日(日)に開催されたクラブ国際奉仕委員長会議お疲れ様でした。
昨日は秋分の日でした。大陽が真東から出て真西に入り、春分と同じように、昼と夜の長さが等しくなります。
9月22日〜9月26日は七十二候の「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」です。暑さ寒さも彼岸までの言葉通り、残暑も落ち着いて秋らしい爽やかな陽気に包まれる頃です。空の様子も夏とは異なり、雄大な雷雲に代わり、もこもことしたうろこ雲が現れます。
前々回の会長の時間に「感情ももちろん大事ですが、論理的に思考ができるというのはもっと大事なことです。」とお話ししました。別に、昔懐かしいスタートレック(来月新作が公開されるようですが)のMrスポックのように論理的になれというのではありません。論理的に考えれば、「コラーゲンで皮膚が美しくなることはない。」ということもわかりますし、詐欺で騙されることも、意味のないダイエットでリバウンドすることも少なくなるでしょう。また、おかしな主張をする政治家に投票することも少なくなるかも知れません。理系の物事だけでなく、文系の分野でも日常生活でも大事なことです。
論理的思考のためには「理科」や「算数・数学」が大事ですが、「プログラム言語」を学習するというのも大事だと考えています。プログラム言語は論理的なので、英語やフランス語を勉強するよりずっと簡単です。パソコンやスマホに振り回されるのではなく、理解し、開発していく人材を育てる教育が日本では遅れています。仕事をする上では、道具としてコンピューターを使うことは勿論、開発や応用をする場合にはコンピューターの仕組みやプログラムをある程度知っていることは重要です。
日本のコンピューター教育は1998年告示の学習指導要領に情報教育の目標として「情報活用能力」が挙げられました。パソコンを何に使うか、パッケージソフトをどう使うか、その時気をつけるべきルールといった、いわゆる「道具としてのパソコン教育」です。
しかし、1995年にイスラエルでは中等教育でのコンピューター教育は、使い方よりも、原理やプログラミングを教えるべきだという内容の論文が発表され、2000年には国が「コンピューターサイエンス教師センター」を設立し、高校での必修科目としました。現在、イスラエルでは最短でも90時間−毎週1時間を3年間−必修です。より高度なコースでは450時間で、日本でいえば、ほぼ数学や国語の学習時間に匹敵する時間です。その結果、コンピューター分野でイスラエルは人口に比して非常に強力な国となりました。世界中の企業がイスラエルの技術を競って買う状況になっています。国が置かれた状況からセキュリティー・軍事分野が特に有名ですが、CGやネットビジネスなど他分野でも広く活躍しています
英国では昨年の9月、5歳から16歳までの全員必修の義務教育としてプログラミング教育をスタートさせました。米国でも、プログラミングの高校教師1万人の養成を目指す運動を始めました。
教育分野は重要ですが投資回収が遅く、「米百俵」的な忍耐が必要な分野ですが、プログラミング教育だけは異常なほどリターンが早く効果も大きいということです。適性があれば高校生で起業する人もいるし、優秀な1人がパソコンさえあれば凡人数百人分の働きができる分野だからです。
インドではカースト制度など特殊な事情からコンピューター分野で働く人が増えています。今、世界的なIT分野の企業のトップはインド人になりつつあります。グーグルもマイクロソフトもアドビ・システムズもCEOはインド人です。
日本でもやっとのことで、平成32年度から小学校でプログラミング教育が必修化されるようです。内容的にはまだまだ問題が多いようですが、遅くなりましたが、日本人の勤勉さで世界に追い付いてもらいたいものです。

 2016年 9月30日 第1937回

杉本和也会員は今日の例会で当クラブを御卒業と言うことです。
あえて「卒業」と言う言葉を使わさせて頂きます。ロータリーは奉仕を学ぶ学校に例えられることが良くあります。ロータリーで学んだことを今後の人生でも実践していってください。
先週の土曜日に行われた「きれいな岸和田大作戦」に7名の会員が参加して下さいました。お疲れ様でした。また、今日夕方からは「ロータリーの友を読む会」が開かれます。藤井広報委員長よろしくお願いいたします。
9月27日〜10月1日は秋分の次候である「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」です。自然界は人間の世界より時計が進んでいるのか、虫たちは10月に入ると早くも冬ごもりの支度に入ります。カマキリやコオロギは卵を産んで次の年に新しい命をつなぎ、モンシロチョウやアゲハチョウの幼虫はさなぎになって寒さに備えます。テントウムシやクワガタは成虫のまま木の根元や土の下に潜って、啓蟄までの半年近く、静かに春を待つのです。
次の10月2日〜 10月6日は末候の「水始涸(みずはじめてかる)」です。色づいた稲穂が頭を垂れる頃、水田に張られていた水を落とし、刈り入れの準備にかかります。種もみの用意に始まり米ができるまで約半年。昔から「米つくりには八十八の手間がかかる」といわれますが、農家の人たちが丹誠込めた田んぼは今、黄金色に染まり、風にそよぐ稲穂が実りの秋の到来を告げています。
さて、これが何かわかるでしょうか。たった5ドルのパソコンです。英国で2015年11月26日、子供用のパソコン「ラズベリーパイ・ゼロ」が発売されました。わずか5ドル(600円)です。携帯ゲーム機(約2万円)の30分の1の価格で買える「本物のコンピューター」です。キーボードやマウス類が必要ですが、こうした周辺機器は家に眠っている旧式のコンピューターから流用すればよいという発想で作られています。モニターにはテレビを使い、ケースはお菓子の空き箱やタッパーでも使ってくだざいというスタンスです。メモリーは512MB(メガバイト)で、スマートフォンのアイフォーン4Sと同容量です。機能的にはまったくコンピューターです。
パソコンは身近な存在となりましたが、一般には身近どころか「ブラックボックスと化している」との指摘は少なくありません。また子供用のコンピューター学習玩具として一般的なのは、タブレット端末を赤や黄色のプラスチックで装飾したものです。これらは液晶のタッチパネルの使い方を学べますし、内蔵ソフトで漢字を覚えたり、算数を学ぶこともできます。しかし、コンピューターの仕組みを学ぶこととは縁がありません。
今時はたいていの電気機器にマイコン(マイクロコントローラー)が内蔵されています。しかし、テレビを見る方法を知っていること、炊飯器でご飯を炊くことと、機械の動作原理を知ること、内蔵されているマイコンのプログラムがどんな制御をおこなっているかを知ることとは全く別の話です。
「ラズベリーパイ財団」が、最初の製品「ラズベリーパイ1モデルA」を発売したのは2012年2月。主に学校で使う教材として開発しました。25ドルで販売し、計約450万台を売る大ヒットとなりました。同財団は高性能で価格も上がった新型を出しましたが、一方で初心を忘れず、より多くの子供たちが気軽に扱える低価格版の「ゼロ」を発売したというわけです。
わずか5ドルという値段は、新興国や、貧困層が多い国の子供たちもコンピューターが持てることを意味します。たったコーヒー一杯分の寄付で、発展途上国から将来のIT技術者が育つのです。今後の新興国への教育支援において、一つの選択枝として考えていく必要があるかと思います。
日本でもBASICプログラミングに特化した「子どもパソコン IchigoJam(イチゴジャム)」や、「GR−SAKURA」などが開発、販売されていますが主流ではありません。イチゴジャムやラズベリーパイを使ったプログラミング教育を行っている小中学校もわずかです。
ラズベリーパイの愛好家が集うHPでは、海外の小中学生が力作のプログラムを公開しています。貧しい生活のなか、5ドルのパソコンに自分の将来をかけてプログラミングを学び、論理的な思考を身につけた世界の子供たちが大人になったとき、日本にも同じような人材が育っているでしょうか。